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人生を豊かにするモノ・コトを発信していきたい。
それを実現できる会社に勤めているのだから。

時計事業部

T.O

2011年キャリア入社
スーパーバイザー / 取材当時
ウエニ貿易が代理店を務める、『DUFA(ドゥッファ)』『ZEPPELIN(ツェッペリン)』『CROSS(クロス)』の3ブランドを担当。海外に拠点を構えるメーカー(ブランド)とやり取りしながら、日本市場向けの商品開発やブランディング、マーケティングなどを行っている。また、これら業務と並行する形で、カジュアルウォッチ市場の最大手のお客様に対し、営業活動も展開中。「業務において重要なことは、『アンテナ』と『モチベーション』の2つ。この2つが両輪となって、仕事と自分自身を前に進めることができる」と話す。

商品開発、ブランディング、マーケティング。
日本市場に対し、自らが方向性を示していく。

メーカー、ブランドとのやり取りで、重要なことはどんなことでしょう?

日本のマーケットの特徴、動向というものをきちんと伝え、それを商品開発へとつなげていくことです。例えば、海外と日本の市場を比べた場合、女性の時計に違いがあります。海外では、女性がする時計は男性のそれと比べてもサイズに大差はありません。ところが日本市場では、海外の人との体格差もあることから女性サイズが必要で、ケースの大きさ、ベルトの長さなど、考慮しなければならない点がいくつもあります。

トレンド、求められるデザインというのも、海外とは異なるのでしょうか?

大きな流れ、傾向は同じでも、やはり国ごとに違ってきますね。特に私が担当するブランドはファッションのカテゴリーとリンクするため、日本のファッション、流行については敏感である必要がありますし、競合他社、競合ブランドなどの最新情報をつねにアップデートしながら、流行の推移を見極めた商品開発が求められます。

ブランディングやマーケティングについては?

商品開発とも密接に関連しますが、「どこで売るのか」「誰に売るのか」ということを明確にすることが重要です。ターゲットをはっきりとさせることで、例えば大量・安価にするのか、少量・高価にするのかといった判断が生まれますし、それに応じた商品開発や販売戦略を考える必要があります。ブランディングやマーケティングについては、それを専任で行うチームの力も借りつつ、私自身も営業先のバイヤーの方々や販売スタッフの方々の意見をヒアリングしながら、日本市場に対して自らが方向性を示し、決断していきます。

「女性向けクロノグラフを開発したい」。
香港のビジネスランチで先方の社長に直談判。

うかがっていると、ボトムアップ的なお仕事なのですね?

独り善がりな開発や販売では、マーケットに受け入れてもらえませんからね。ただ、そうはいっても、時には自分の想いなり考えなりを貫き通す、強い意志も大切です。

それは、どういうことでしょう?

これまでメンズブランドとして認知されていた『DUFA』において、あえて「女性向けクロノグラフ」を開発したいと考えました。そこでプロモーションの仕方も含め、香港でのビジネスランチの際に先方の社長に直談判し、同意を取り付けたことがありました。

先ほどのお話にあった、小ぶりな女性サイズが必要な日本市場向けにですか?

そうです。ご存じの通り、クロノグラフは文字盤に複数のインダイヤルをレイアウトするために必然的にケースの直径が大きくなります。そして搭載するムーブメントも多重になりますから厚みも増します。そこで女性にとって違和感のないギリギリのサイズや仕上がりを追究するために何度もサンプルをつくり、通常の2倍の時間をかけて開発しました。

プロモーションについては?

いわゆるアラサー女性にターゲットを絞っての開発でしたので、そうした人たちが手に取るファッション誌に広告を集中させました。意識したのは商品寄りの広告ではなく、女性モデルを起用し、利用シーンをイメージさせる広告にしたこと。その方が「これは女性のクロノグラフだ」と、ターゲットであるエンドユーザーの方々はもとより、販売の方々をはじめとする業界の人たちにも、しっかりと認知してもらえると考えたからでした。

市場の動向を踏まえ、その先の商品を仕掛けた。
自分にとってもシビれる仕事ができた。

結果はどうでしたか?

大ヒット商品となりました。でも、生意気に聞こえるかも知れませんが、私としては想定通りでもありました。というのもユニセックスの時計が売れていること、特に女性がボーイズサイズを選んでいることを根拠に、「女性向けの大振りな時計→クロノグラフ→カッコイイ女性→30代前後のキャリアウーマン」とイメージを展開し、明確にターゲットを絞り込むことで、商品開発も販売戦略もブラッシュアップしていきましたから。このように市場の動向を踏まえつつ、その少し先を行くような商品を自ら仕掛け、それにマーケットが反応したということで、自分にとってもシビれる仕事ができました。

そうした経験を踏まえ、今後の抱負を聞かせてください。

実はいま、会社のサポートを受けて、外部の研修に参加させてもらっています。新規事業を立ち上げるためには、どういうプロセスが必要であるかを学ぶプログラムです。講義はもちろんですが、同じ受講者である社外の方々との意見交換も刺激的で、起業に向けたモチベーションになっています。私としては多くの人に支持されるトレンドを生み出していきたいですし、時計だけに留まらず、広い意味で人生を豊かにするモノ・コトを発信していきたいと思っています。せっかく、そうしたことを使命とし、それを実現できる会社に勤めているわけですから、その役割を私もきちんと果たしていきたいと考えています。

OFF TIME

刺激あふれる海外へ

旅が大好きで、国内外問わずいろいろなところに行っては刺激を受けています。多い時には年4回、海外旅行に出掛けたことも。最近の旅で印象に残っているのはイタリア。食べ物は美味しいし、歴史的建造物があちこちに残っていて、その町並みを眺めているだけでも刺激的でした。そして何より、イタリア人たちは陽気で明るい! しかもオシャレ! 経済は長期低迷が続いていますが、人生の豊かさとは何か、考えさせられました。

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