弱点を補いながら全体最適を図るより、
お客様の強みに沿った営業へと切り替えた。
営業の面白さを感じるようになるのは、入社何年目くらいからでしょう?
2年目の後半、担当を任されるようになってからでしょうね。受け持つお客様のことを理解しようと努力しますし、営業職としての自分の強みというものを考えるようになります。私の場合で言えば、「残念ながら話し上手ではないな」と早くに自覚できたので、「だったら聞き上手になろう」と、とにかくお客様の話に耳を傾けるよう心掛けました。
そうこうするうちに、お客様の方からお話ししてくださるようになったとか?
おっしゃる通り(笑)。以前、業績低迷が続くブランドショップのお客様を引き継いだことがあったのですが、前任者も相当に頑張ってくれたらしく、いろいろな施策を試みたことが、お客様のお話から手に取るように分かりました。だからこそ、「お客様の弱点を補うより、思い切ってお客様の強みに沿った営業へ切り替えよう」と決断できました。
具体的に、どうされたんですか?
お客様のお話によれば、各店舗とも数こそ限られるものの、一定数の上位顧客をしっかりと抱えていることが分かりました。そこで私は、その方々に的を絞ったダイレクトメールを送り、高価格帯のハイラグジュアリーな時計、それもできるだけ商品特徴のある個性的な時計を、優先的にご案内するという企画を提案、実行しました。
